公開: 2021年10月18日
更新: 2021年10月18日
IBMで、OS/360の開発を担当したF.ブルックスは、1986年のIFIP国際会議における基調講演で、「銀の弾丸はない」と題した講演を行い、大規模なソフトウェア開発がなぜ難しいのかを分析した結果のまとめを述べた。その分析によれば、規模の増大による複雑性増大、ソフトウェアが論理的な構築物であることから来る全体を見通すことの困難さ、ソフトウェアの変更が容易に見えることから来る管理の難しさ、ソフトウェアには論理以外にその実現を制約する絶対的な条件が存在しないと言う自由さから来る実現法選択の自由度の高さによる管理の難しさがあるとした。
ブルックス, F., No Silver Bullet, IEEE Computer, 1987, April